イベント情報
2013年度第1回オープンセミナー
"多収イネの姿―中国雲南省の超多収事例から見えること―"
更新日:2018年07月09日
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開催報告
農学国際教育協力研究センター(ICCAE)は、5月7日(火)、同センター客員准教授である桂圭佑京都大学大学院農学研究科附属農場助教を講師として迎え、2013年度第1回オープンセミナーを開催しました。桂客員准教授は、イネやダイズなどの作物を対象に、作物学的アプローチから生産性の向上を目指して研究を展開しています。今回のセミナーでは、「多収イネの姿―中国雲南省の超多収事例から見えること―」の演題で、世界屈指のイネ超多収地域である中国雲南省涛源村の超多収灌漑稲作の事例紹介と同地域の超多収が実現されている機構の作物生理学的知見からの解説が行われました。雲南省涛源村における超多収の主な要因として、現地で栽培されている両優培九というハイブリッド米の生産性が極めて高いこと、イネの生育にとって重要な日射量が非常に高いこと、肥料を大量に投入していることが挙げられ、それらの作物学的意義が詳しく説明されました。また、これらの三つの要因、すなわち栽培されているイネ品種の能力、現地の栽培環境、栽培管理には相互作用があり、雲南省涛源村と同じ品種および栽培管理を日本などの異なる栽培環境下で実践しても、必ずしも超多収は実現できないことが示されました。講演後には、超多収稲作や中国の農業に関心を持つ多数の参加者との間で活発な質疑応答が行われ、盛況なセミナーとなりました。
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概要
開催日時 |
2013年5月7日(火)15:30 - 17:00 |
開催場所 |
名古屋大学農学部第2講義室 |
講演者 |
桂 圭佑 (京都大学大学院農学研究科附属農場助教/農学国際教育協力研究センター客員准教授) |
言語 |
日本語(PowerPoint:英語) |
世界的なコメ需要の増大により、イネの生産性向上が求められている。本セミナーでは、多収イネに関する知見を深めてもらうことを目的として、世界屈指のイネ超多収地域である中国雲南省の超多収灌漑稲作の事例を紹介するとともに、同地域の超多収が実現されている機構を作物生理学的知見から解説する。
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