イベント情報
2014年度第4回オープンセミナー "ウガンダにおける精米業の発展と農業機械化の可能性"
更新日:2024年08月23日
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開催報告
農学国際教育協力研究センターは、2014年度第4回オープンセミナーを7月14日に開催し、国際協力機構(JICA)国際協力専門員で現在JICAプロジェクトのチーフアドバイザーである時田邦浩氏が、ウガンダにおける精米業の発展と農業機械化の可能性について講演を行いました。
ウガンダでは、都市部を中心とした米の消費量の増加に伴い、平均収量は約1.5t/haと低迷しているものの栽培面積の拡大によって生産量が増加しています。しかしながら、国内産の米は、精米技術の未熟さから石などの混入が見られ、高い品質を求める消費者は高価な輸入米を選ぶ傾向にあり、輸入米は全消費量の1/4を占めています。
これまで、政府や援助機関はトラクターや耕運機など収穫前作業の機械化を促進する政策をとってきましたが、まだ市場は小さく、初期投資・維持費ともに高額で、修理技術や部品の供給もままならいという壁にぶつかりました。
現在のウガンダではむしろ、収穫後処理技術、特に高性能の精米機導入によって米の品質を向上させることで、国内産米の需要を高め付加価値化を促進することが重要であると時田氏は強調します。付加価値化によって利益が向上すれば、さらなる農業技術・収穫後処理技術改善のインセンティブが高まり、米産業全体の持続的な発展につながると期待されます。
セミナーへの参加者は学内外から21名にのぼり、ケニア、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、パプアニューギニア、フィジーからの研修生や留学生の参加もあり、それぞれの国の農業発展を見据えた活発な質疑応答が交わされました。
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概要
開催日時 |
2014年07月14日15時30分 |
開催場所 |
名古屋大学農学部第5講義室 |
講演者 |
時田 邦浩 ((独)国際協力機構 国際協力専門員) |
言語 |
英語 |
ウガンダでは1960年代から東部地域の水稲作を中心に稲作が普及し、21世紀に入ると全国的にネリカが普及するとともに新しく展開した陸稲栽培地域にも小規模の賃搗き精米所が急増した。精米業の現状を概観し、今後の業界の発展のための方向性を述べるとともに、ウガンダの農業機械化の可能性を業界の構成員の立ち場から展望する。
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