イベント情報
2016年度第2回オープンセミナー
& 第57回名大祭研究公開セミナー
"開発途上国の農村における課題解決を目指した実践的研究"
-カンボジアの米蒸留酒の品質向上-
更新日:2018年07月09日
20160605130100
開催報告
農学国際教育協力研究センター(ICCAE)は、6月5日(日)、名古屋大学IB電子情報館011講義室において、57回名大祭研究公開セミナーを兼ねた2016年度第2回オープンセミナーを開催しました。今回のセミナーでは、ICCAEの元研究員で、現在、信州大学農学部国際農学教育研究センター・副センター長を務める浜野充講師が「開発途上国の農村における課題解決を目指した実践的研究-カンボジアの米蒸留酒の品質向上-」と題する講演を行ないました。浜野講師は、10年以上に亘りカンボジアにおける国際協力と研究活動に取り組んできた経験に基づき、国際協力の実務と課題解決を導くアクションリサーチ手法について、一般の来場者にも分かりやすく解説を行ないました。カンボジアの農村で伝統的に営まれている米蒸留酒造では、酒造工程、使用原材料などに問題があり、酒の品質が低いため薄利で赤字経営に陥る農家が多く存在します。講演では、これらの課題を抱える人々と共に経営・技術の課題の要因を見出し、改善の実践を繰り返すことで、課題解決を導いてきた実践的研究の実例が紹介されました。また、大学の国際化やグローバル人材の育成についても、外国人選手と日本人選手の相乗効果で活躍したラグビー日本代表チームの例も交えて、多様な人材が集まることにより活動生産性が高まることを示しました。講演後には、国際協力やカンボジアの農業と開発に関心を持つ多数の参加者との間で活発な質疑応答が行われ、盛況なセミナーとなりました。
浜野充講師の講演の様子
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概要
開催日時 |
2016年6月5日(日) 11:00 - 12:30 |
開催場所 |
名古屋大学 IB電子情報館011講義室 |
講演者 |
浜野 充(信州大学農学部国際農学教育研究センター 副センター長/講師) |
言語 |
日本語 |
開発途上国の農村開発に関する研究において、現状分析から導かれた提言に留まらず、地域で課題を抱える人々とその解決に向けた実践を繰り返し、課題解決を導く実践的研究の重要性が高まっている。後発開発途上国として位置づけられるカンボジアにおいて、農村で営まれる伝統的米蒸留酒造が薄利で赤字経営が多いという課題に焦点を当て、アクションリサーチ手法を取り入れて課題解決を導いてきた実践的研究を紹介する。
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