イベント情報
2016年度第4回オープンセミナー
越境する米作り -ビジネス、生態系、技術と持続可能性―
更新日:2018年07月09日
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開催報告
農学国際教育協力研究センター(ICCAE)は、9月30日(金)に農学部第7講義室において、2016年度第4回オープンセミナーを開催しました。今回のセミナーでは、鴨下顕彦東京大学アジア生物資源環境研究センター准教授が、日本やアジアの人々にとってなじみ深い米作りというテーマに関する最近の新しい動向について「越境する米作り-ビジネス、生態系、技術と持続可能性―」の演題で報告しました。現在、日本国内を含め世界では、「米作りってこんなものだ」という既存の思い込みを覆すような変化が国内外の各地で起こっています。鴨下准教授は、米の主食としての重要性について世界的な視点から概説するとともに、日本の農業生産法人などによる認証特別栽培米のような米作りの取り組みや、小麦やとうもろこしと比べて国際取引の少ない米をマーケットに載せられるような新しいビジネスモデルに関する国内外の事例を紹介しました。また、熱帯アジアや南アメリカにおける稲作生態系の変化に対応した稲作技術の開発と農家の適応戦略、水不足に対応した節水栽培技術の研究開発、耐乾性品種の開発などについて自身の調査研究成果に基づく説明がありました。今回のセミナーは、米作りに関する国内外のホットな話題について様々な角度から議論し、今後の持続可能な稲作について考えるよい機会となりました。
鴨下准教授とフロアーとの討論の様子
第4回オープンセミナーで講演する鴨下准教授
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概要
開催日時 |
2016年9月30日(金) 15:30 - 17:00 |
開催場所 |
名古屋大学農学部第7講義室 |
講演者 |
鴨下顕彦 氏(東京大学アジア生物資源環境研究センター 准教授) |
言語 |
日本語 |
米作り、いま何がホットなのだろう?小麦やとうもろこしと比べて国際取引の少ない米をマーケットに載せられるようなビジネスモデルづくりだろうか?2050年には97億に達する人口の多くにとっての主食としての重要性だろうか?認証特別栽培米のような米作りの過程への関心の増加だろうか?驚くような真新しい事柄はないかもしれないが、米作りってこんなものだ、という既存の思い込みを、少しずつ広げてゆくような変化(=越境)は各地で起こっている。本セミナーでは、日本やアジアの人々にとってなじみ深い米作りをテーマとして、最近の新しい動向について、米ビジネス、稲生態系、研究技術開発という視点から、内外の事例を含めながら紹介し、今後の持続可能な稲作について考察する。
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