イベント情報
2016年度第6回オープンセミナー
「持続的農業のためのイネ育種における
アフリカ野生イネOryza longistaminataの持つ可能性」
更新日:2018年07月09日
概要
開催日時 | 2017年3月9日(木) 15:30-17:00 |
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開催場所 | 名古屋大学農学部第7講義室 |
講演者 | Ms. エミリー・ギチュヒ(岡山大学大学院環境生命科学研究科博士課程後期課程) |
言語 | 英語 |
肥料は世界の作物収量の向上に大きく貢献してきた。しかし、現代の多投入農業は環境汚染をもたらしてきた。したがって、環境に調和した持続的農業への転換が求められる。イネの野性種は低肥適応型(Low-Input. Adaptable; LIA)イネの育成に利用可能な遺伝子の重要な供給源である。栽培イネと同じAAゲノムを有するOryza longistaminataは、低肥条件下においても旺盛な生育を示す。そこで、岡山大学資源植物科学研究所の無施肥水田において、Oryza longistaminataの染色体領域を導入した系統を作出した。pLIA-1系統は、施肥条件にかかわらず、農林18号、台中65号および日本晴よりも旺盛な生育を示した。さらに、組換え自植系統(recombinant inbred line; RIL)を用いて、低肥条件下における1次および2次枝梗数、および1穂籾数の減少を抑えるpLIA-1由来のQTLsを検出した。これらのことから、pLIA-1は低肥適応性に関連するQTLsを保有しているものと考えられた。